2026/07/10 00:17

スーパーでおばあちゃまに出会い、「何とかしてあげたい。」と思った時、実は私はコインケースを自分で作ろうなんて、全く考えていませんでした。

その頃は、

「便利に使ってもらえるものがあるなら、それを教えてあげればいい。」

そう思っていたんです。


それから3か月くらいは、小物屋さんへ行くたびに、

「何かいいものはないかな?」

と探し続けました。


でも…

残念ながら、おばあちゃまに喜んでもらえそうなものは、一つも見つからなかったんです。


そこで初めて、

「無いなら、自分で作るしかないか…。」

そう思いました。


でも、ここで一つ問題がありました。


何で作る?

紙?

クッキー缶?

空き箱?

ボンドで貼り付ける?

まさか木箱じゃないよねぇ…。


そんなことばかり考えていました。


不思議ですよね。

「ミシンで縫って作る。」

という発想だけは、最後まで出てこなかったんです。


だって私…

学生時代、家庭科2でしたから。


私は、自分が興味のないことには本当に無関心な子でした。

授業も、自分が興味のあることしか頭に入らない。

家庭科は調理実習以外ほとんど興味がなく、

「早く終わらないかなぁ。」

と、いつも思っていました。


当時、ミシンでパジャマとフレアスカートを作る宿題がありました。

パジャマは何とか完成。

ところがフレアスカートは、ベルト芯の付け方が全く分かりません。

授業をまともに聞いていませんでしたから…。


「まぁ、裏側は見えないし、適当でいいか。」

そう思って、ぐちゃぐちゃに縫ったんです。


すると母が、スカートの裏側を見た瞬間、

「なんてことしてるの~!これじゃ履けないでしょ!」

と、目玉が飛び出るんじゃないかと思うくらい驚いていました。


そして、私がぐちゃぐちゃに縫ったところを全部ほどいて、一から縫い直してくれたんです。

私は先生に叱られると思っていたので、


「助かった…。」

と、正直ホッとしました。


おかげで宿題は無事提出でき、その時だけ家庭科は3に。


でも、それは私の力ではありません。

当然、その後はまた家庭科2に戻りました。


そんな私にとって、ミシンはずっと苦手なもの。


大人になって、子どもの幼稚園バッグを作る時まで、

「できれば触りたくないもの」

だったんです。


それなのに…

まさか、そのミシンが私の毎日に欠かせない存在になるなんて、この頃は想像もしていませんでした。


(後編へ続く)